世間では日本語ラップをダサいという方もたくさんいます。残念なことに、日本語ラップと検索すると
日本語ラップ ダサい
日本語ラップ 頭悪い
日本語ラップ ガラ悪い
日本語ラップ 音楽じゃない
と出てきます（泣）
今回は、ラッパー視点で日本語ラップがダサい理由について調べたり考えたりしたものに、反論して見ようと思います。
HipHopとはどんな音楽か
まず、HipHopという音楽は「リアル」な音楽ということを知って欲しいです。
ラッパーが生活していて体験したことや、感じたことを歌詞にすることが多いです。
ですから、他のジャンルの音楽と違って固有名詞が出てくることが多いです。
例）ZORN / Stay Gold
デート中にパケがバレて泣かしたまいちゃん （中略） こないだ大ちゃんの親父さんにも渡したパーカー また見てーな よしなりと小山田の肩パン
外国人の真似をしているだけ、パクリである
ラップはもともと外国の音楽なので、それを真似したものが日本語ラップのはしりであることは事実です。
そうでなければ、わざわざ“日本語”ラップなんて言葉できないですよね。
一方で、ラップ以外の音楽にも海外発祥の音楽は無限にあるかと思います。
（まだ、反論になってないですね、、、）
日本語ラップをオールジャンル聞かない人にとっては、USのパクリと感じる人もいるかもしれませんが、日本で独自の進化を遂げた日本語ラップもあるということを知って欲しいです。
例１）禁断の惑星(志人/official Music)
例２）DJ FUMIRATCH / 刻一刻 feat.BES & 紅桜 [Dir. 飛沫]
例３）不可思議/wonderboy – Pellicule
例）Offica – Blue Bird [Music Video] | GRM Daily
逆に、日本語の曲を引用したラップもあります。この曲はいきものががりの『ブルーバード』をサンプリングした曲です。
実は、この「日本語ラップは外国人の真似をしているだけ」という意見については100％反論できない部分もあるというのが正直な意見です。
私自身が日本語ラップを聴いていて、日本人が下手な英語を使って恥ずかしいなと感じる楽曲もあります。（名前はあげませんが、、、）
だからこそ、私は歌詞を書くときに、日本語でも伝わる概念はなるべく日本語で書くようにしています。
実際、私の楽曲「ピェログリフ」では、一度しか英語を使っていません。それが、
クエスチョンが二つ付いた疑問文も懐かしい
というところです。
ダジャレを言っているだけ
よくラップを「ダジャレを言っているだけ」と批判する人がいます。おそらく、これは韻のことを言っているのだと思います。
これについては、反論することがたくさんあります。まず、
ラップ＝韻を踏む
ではありません。韻を踏むのはラップの中で、主に使われる表現方法の１つというだけです。韻を踏まなければいけないというルールはありません。
さらに
韻＝ダジャレ
これも少し認識が間違っています。ダジャレのような韻もありますが、韻というのはダジャレのように同じ発音の言葉を複数回使うもの以外もあります。
そもそも、ダジャレと韻で役割が違います。ダジャレは笑わせるものであるのに対して、韻はリズムを整えるものです。
こちらの記事では、韻とは何かに付いて解説しています！ダジャレのような韻についても解説しています！
韻を踏んで、リズムを整えながら言いたいことが伝えられているのは素晴らしいことだと思いませんか！？
私は自分の曲を書いたときにそれを感動したことを覚えています。こちらが、私の曲「ピェログリフ」なのですが
電話ごしに聞こえる 綺麗な声のささやき 表情はあからみ 美しい歯並び 澄んだ眼差しは瞬き 今では？が２つついた疑問文も懐かしい
という歌詞では、「ささやき(sasayaki)」、「あからみ(akarami)」、「歯並び(hanarabi)」、「瞬き(mabataki)」の部分の母音がaaaiと全て共通していて韻を踏んでいます。
１人の容姿に関する特徴を同じ母音の言葉で表現できるなんて凄くないですか？
悪さ自慢しているだけ
ラップの歌詞の中に過去の犯罪歴や薬物の話を出すことがダサいと感じる人もいます。
過去の犯罪歴や薬物の話を悪さ自慢と捉える人もいるようです。
これは、捉え方の問題だと思います。
私の考えるに、ラッパーの歌詞で出てくる犯罪歴や薬物の話というのは、２つ目的があります。
１つ目は、自身の過去の状況を際立たせるためです。ラッパーには、幼少期など過去の劣悪な状況や家庭環境から現在までの成功を歌う人もいます。その中で、現在までの成功の幅を出すために、過去の体験を使っていることです。
そのようなアウトローなラップはこちらで紹介しているので、もし聞いてみたい方がいたらみてください！
２つ目は、単純に薬物が好きというケースです。薬物を摂取することがいいか悪いかの議論は別として、私たちがお酒やタバコを楽しむのと同じ感じで薬物が好きなのではないでしょうか。
ラップ自体が受け付けない
この記事を執筆するときに、ラップを聞かない友人に質問したのですが一番多かった答えがこの答えでした。
これについては、「ラップの曲」という認識している曲がとても狭いと思います。
おそらく、ラップ自体が受け付けないという人が考える日本語ラップは「Yo!Yo!」とか「Check it out!!(チェケラッチョ！！)」のイメージだと思います。
今どき、「チェケラッチョ」は聞きませんね。（笑）
実際に、皆さんが思っている以上にラップの世界は広いです。いくつか紹介しますので、聴いて見てください！
例）dodo – im
例）STUTS & 松たか子 with 3exes – Presence Remix feat. T-Pablow, Daichi Yamamoto, NENE, BIM, KID FRESINO
例）MAVEL x HANG x TOCCHI-August
悪い人がやっている
これもよく言われることだと思います。
実際、ラッパーの中には犯罪に手を染め逮捕されたケースもあります。それで、そのラッパーのことをダサいと思うのはリスナーの自由化もしれませんが、日本語ラップのジャンル全体をダサいと感じるのはお門違いだと思います。
また、ラッパーに限らず犯罪に手を染る有名人は、芸能人・作曲家とラッパーに限らず存在しています。
頭の悪い人がやっている
まず、どんなに頭が良くても悪くても音楽をやるのは人の自由です。
また、HipHopという「リアルな音楽」という特性上や見た目で頭が悪いと感じてしまっているのかもしれません。
さらには、ラッパーの中では高学歴のラッパーもいます。自分でいうのも変な話ですが、私ぴぇぱリーは日本のラッパーの中で最高学歴だと自負しています。
こちらのネットニュースでも取り上げていただきました。
世間的な認識だと、KREVAさんが慶應義塾大学環境情報学部(SFC)だったり、DARTHREIDERさんが東京大学ですが、それよりも高い学歴だと思っています。（反論のあるラッパーさんは連絡ください（笑））
いかがでしたでしょうか？少しは納得していただけましたか？
どの世界にも共通すると思いますが、日本語ラップを好きになれない理由を突き詰めるとその人に知識がないからというのがほとんどだと私は考えています。
この機会に、もっと日本語ラップを聴いてくれればと思います。
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